一休みした後,神社左手にある登山口に向かった.
登山案内書では,夕日岳へは国道230号の白糸トンネルの定山渓側坑口付近からの登山道が描かれている.しかし,この道はNHKの伝送線埋設経路となっていて,現在は立ち入り禁止である.
写真1 定山渓神社と登山道入口
立派な神社である.1905(明治三十八)年に建立されたそうで,定山渓温泉を発見したとされる美泉定山も祭られている.この左手奥に登山口がある.
写真2 ニリンソウ
一つの茎から花が二つ咲くのが一般的なようであるが,この花は三つ付いている.花びら(花弁)のように見える白いのは「がく(萼)」だそうで,これも5枚と6枚がある.
写真3 花崗閃緑岩の露頭
標高450m付近の北に向かう登山道に出ている花崗閃緑岩の露頭である.小さな沢の東部に当たる.
写真4 花崗閃緑岩
風化しているが,ガラスのような透明に石英と白く濁った長石が認められる.
写真5 見晴らし台
夕日岳から北に延びる尾根の先端にある.標高470mである.岩は割合新鮮な石英閃緑岩である.この右側に白糸トンネル付近からの登山道がある.
写真6 見晴らし台からの余市岳・定山渓天狗岳・小天狗岳
左から雪の残る余市岳,定山渓天狗岳(中央の尖った山),小天狗岳である.余市岳は安山岩溶岩,定山渓天狗岳は安山岩質溶岩と安山岩質水冷破砕岩,小天狗岳は安山岩質水冷破砕岩である.定山渓天狗岳の水冷破砕岩の巨大な壁は一見の価値がある.
地理院地図では定山渓天狗岳は天狗山となっているが,その山容からは「天狗岳」がふさわしい.
写真7 無意根山
無意根山の頂上から標高1200m付近までは安山岩質の無意根山溶岩が分布していて急崖を形成している.その下に無意根山基底溶岩があり,その基底付近から巨大地すべり地となっている.無意根尻小屋は,別の地すべり地の頭部付近に立てられている.
夕日岳の帰り道で足が痙ってしまった.なんとか騙して回復したが,車の運転で同じ姿勢でいると足がまた痙ってきて何度か休みながら帰ってきた.真駒内のアイスアリーナの駐車場入口で堪らず車を駐めて足を伸ばしていたら,駐車場の係の女性が塩飴を恵んでくれた.ものすごくありがたかった.
帰ってから調べたら,朝日岳,夕日岳に加え小天狗岳にも1日で登った人がいた.夕日岳の頂上で楽しくパーティーをしていたグループも朝日岳を登って夕日岳に来たそうだ.
皆さん元気です.