国際単位系

 1960年の第11回国際度量衡総会で決議された国際的統一単位である.もっとも基本的な単位である長さは,1983年の国際度量衡総会の決議で次のように決められた.

 「メートルは1秒の2億9979万2458分の1の時間に光が真空中を伝わる行程の長さ」

 よく知られているように,もともと1mは,パリを通過する子午線の北極から赤道までの長さの1,000万分の1と定められたものである.
 日本では,1993年(平成5年)に計量法が全面的に改正,施工されて,計量単位のSI単位系への移行が行われた.建設事業では,1999年(平成11年)4月1日からSI単位系へ全面移行した.


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SI基本単位

表す量名称記号
長さメートルm
質量キログラムkg
時間s
電流アンペアA
温度ケルビン,セルシウス度K,℃
物質量モルmol
光度カンデラcd
*1 物体の重量は,質量と重力加速度の積として表される. 1kgf=9.80665N≒10N である.

*2 光学,結晶学ではオングストロームが使用可. (1Å=0.1nm=10-10m)

*3 ケルビンの記号は〈°)を付けない.273.15k=0℃

*4 補助単位として,ラジアン(rad),
ステラジアン(sr)がある.



地質,土木でよく使うSI単位

質量kg-
荷重N1N=1kg・m/s2
密度kg/m31kg/m3=10-3g/cm3
応力N/mm2=Pa1N/mm2=10kgf/cm2
電気伝導率S/m
(ジーメンス/メートル)
1S/m=10mS/cm
抵抗率Ω・m1Ω・m=100Ω・cm
*1 地盤工学会では,圧力はPa,応力,荷重,強さはN/mm2を用いている.
 道路橋示方書では,応力,圧力に関係なくN/m2を使用している.

*2 単位体積に対する質量(単位重量)は,地盤工学会ではg/cm3あるいはt/m3である.
 道路橋示方書では,kN/m3(tf/m3)を用いている.

簡単な換算表

0.1N/mm21kgf/cm2100kN/m20.1MPa
1N/mm210kgf/cm21,000kN/m21MPa
10N/mm2100kgf/cm210,000kN/m210MPa
*1 土木関係では応力は,N/mm2が使われる.10kgf/cm2=1N/mm2=1MN/m2=1MPaを覚えておくと便利である.

*2 岩石試験関係では,kN/m2あるいはMN/m2が使われる.

 *3 10N/mm2の硬さの岩石がどの程度のものかを感覚として覚えることが大切である.


単位体積重量(単位:kN/m3

地盤土質緩いもの密なもの
自然地盤砂および礫1820
同上砂質土1719
同上粘性土1418
盛土砂および礫20
同上砂質土19
同上粘性土18
*1 地下水中にある土の単位体積重量は,それぞれの表中の値から9を差し引いた値としてよい.

*2 例えば,2.0tf/m3=20kN/m3 である.計算を行う上では,kN/m3 表示の方がずっと便利である.

参考文献

 地盤工学会,2000,土質試験の方法と解説(第一回改訂版).3pおよび853-856.

 (社)日本道路協会,1998,道路橋示方書・同解説 SI単位系移行に関する参考資料.1-7およびI-7〜I-8.

 現代用語の基礎知識1998,1998,1141-1144.

(2002年1月14日)


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