人新世ひとしんせい

(2016年2月10日作成)

 石器時代以後の人間活動が地球環境に大きな影響を与えていて,その証拠が地層に残っていると考えられます。
  それを指標にして完新世をさらに分けようという提唱が行われ一般に知られるようになったのは,1980年代に P.クルッツェンが提唱してからとされます。クルッツェンはフロンガスによるオゾン層破壊の研究によって1995年にノーベル賞を受賞しています。

 今年(2016年)1月8日号の Science の記事では,1960年半ば以降,はっきり人新世(Anthropocene)として分けることが出来るという結論になったようです。この記事を書いているのは,国際地質科学連合の国際層序学会の委員会の中心メンバーです。


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人新世はいつから始まったのか

 人新世が何時から始まったかについては,いろいろな提案があります。

 今年の中頃には委員会が証拠を示し,人新世が地質学的な時代と決めて良いか提案する予定のようです。それを受けて,国際層序学会が今年の終わり頃に提案を行うようです。

人新世の証拠とは

 人新世の証拠には様々な物や現象があります。それらの幾つかを挙げると次のようになります。

 なお,人新世についてのちょっと変わったレポートには,
ガイア・ヴィンス著,小坂恵理訳,2015.7,人類が変えた地球 新時代アントロポセンに生きる。化学同人。 
 があります。


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