2002年8月5日の有珠山
昨年8月5日に有珠山の見学会があった.案内者は産業技術総合研究所の宝田晋治さんほかの人たちで,金比羅火口から西山火口までを身近に見ることが出来た.
ここでは,2000年3月の噴火活動の跡を主に紹介する.
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↓西山川下流の泥流の痕跡

中央の沢は西山川で,前回1977年噴火のあと作られた泥流の導流路である.左手の大型土のう(水平に白く見えている)が積んである付近に郷土資料館があった.手前の転石は泥流で運ばれてきたものである.転石の後ろ,建物の左に壊された橋の桁が見える.
沢の右側の建物群は火山泥流による被害の実態を後世に伝えるために「メモリアルパーク」として永久保存される.
沢の左側に金比羅火口A,右側に金比羅火口Bがある.
↓西山川中流から下流を見る

手前に泥流で流された橋の橋台が見える.左のアパートのすぐ右に流された橋桁が見える.
↓金比羅火口B

かって盛んに噴気を上げていたに金比羅火口B(珠ちゃん)も水が溜まってすっかりおとなしくなった.噴気による変質で火口壁は非常に崩れやすくなっている.
正面の崖は洞爺カルデラの火口壁の続きで,この崖の裏に西山遊歩道がある.
↓金比羅火口A

火口壁が崩れて浅くなったA火口.乾燥した部分にはひび割れが出来て乾いた水田のような感じになっている.膨潤性粘土であるスメクタイトがかなり含まれていると推定される.
↓金比羅火口Aの南縁に見られる泥流跡

下草は生えてきたが手前の白樺は枯れたままである.
↓金比羅山火口群と西山火口群の間の逆断層

折り尺の頭付近に右上がりの逆断層がある.右上付近で灰白色の火山灰が約40cmほどずれているのが分かる.この付近の断層の方向は,北西−南東方向である.
↓正断層

金比羅火口と旧国道230号の間の斜面に発達した正断層.この正断層の方向は,ほぼ南北で等高線に並行に近い方向である.
ラミナの発達した火山灰はUs-b(1663年)の火砕サージ.
上の写真の逆断層の露頭より約200m北側.
↓傾いたゴミ焼却場

建物は見事に傾いたが,後ろに見える煙突はほとんど傾いていない.
↓江戸時代中期の降下軽石

折り尺の水平先端に見える黒褐色の層が細かい軽石堆積物.古い地形に沿って傾斜して堆積している.
↓隆起運動により傾いた家

旧国道230号沿いにあった傾いた民家.空間が歪んだ世界に飛び込んだようで平衡感覚がおかしくなる.
↓今も噴気を上げる西山火口

西山遊歩道から見える火口の一つ.
↓火口の縁に沈着した鉱物

西山火口の縁に沈着した鉱物.球状の集合体で何層か重なっている.
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