モエレ沼公園ガラスのピラミッドが
赤レンガ建築賞

 札幌市のモエレ沼公園のガラスのピラピッド(愛称“HIDAmARI”)が,平成16年度の北海道赤レンガ建築賞に選ばれました.この賞は,北海道建設部が実施しているもので,「地域社会の発展に貢献する創造性豊かな建築物を表彰することで,建築創造活動を促進し,健全な地域文化の発展と建築文化への意識の高揚を高め,地域に根差した町づくりを推進する」ことを目的に設けられたものです.今年で17回目となります(月刊北海道のどぼく.NO.379,2005年1月号より). 

 モエレ沼公園の魅力は広い空間があることです.東の林の中には滑り台やブランコがありますが,これらの遊具も普通の公園にあるものとは違って球形だったりピラミッド形であったりと独特の形を持っていて,それぞれが野外の造形物として機能しています.
 何もない広い空間や造形物として機能している遊具など,ここに表されているのは,こう遊びなさいと言うものではなく,みんなそれぞれ工夫して遊んで下さいというメッセージです.ガラスのピラミッドの中の空間も同じメッセージを発しています.面白いのは,この中でゆったりとくつろいでいると人の出入りはあるのですが,ゆっくり留まっている人があまりいません.みんな何かを感じているとは思うのですが,どうしていいのか分からないでしょう,さっさと出ていってしまうのです.
 モエレ沼公園はそれぞれが遊びを工夫する公園です.林の中での鬼ごっこも迫力があると思いますし,かくれんぼなどやったら日が暮れるまで遊べると思います.


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 初夏のモエレ沼公園とガラスのピラミッド.釣りを楽しむ人が手前にいます.北海道のもっともいい季節です.

写真1 公園を囲む三日月湖から見たガラスのピラミッド


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 緑に囲まれたピラミッドです.手前の四角と丸の施設は駐車場で冬でも楽に駐車できます.ピラミッドの左に芝生の台地は雪を貯めて夏の冷房に使う施設になっているそうです.

写真2 モエレ山の頂上から見たガラスのピラミッド


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 この付近の広場は冬にはイグルー作りなどが行われます.クロスカントリースキーのスタート,ゴールもこの付近です.ノーワックスタイプの歩くスキーを貸してくれます.

写真3 冬のガラスのピラミッド


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 太陽を通してみるピラミッドはなかなか風情があると思います.左側の建物ではイサム・ノグチの展覧会などをやっています.

写真4 冬の日を浴びるガラスのピラミッド


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 見上げたピラミッドの骨組みは不思議な形をしています.こんな細い鋼材でよくこれだけの建物が持つものだと感心します.

写真5 ガラスのピラミッドの中(1)


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写真6 ガラスのピラミッドの中(2)


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 仲良し二人組がおにぎりを食べています.氷点下で北西の風が吹き抜ける外からここに入ってくると本当にほっとします.床は石畳ですが,ぬくもりがあります.積もった雪がガラスにへばりついています.

写真7 ガラスのピラミッドの中(3)


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写真8 ガラスのピラミッドにへばりついた雪


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