モエレ沼公園2002年度グッドデザイン賞


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 札幌市の北東にあるモエレ沼公園が,2002年度のグッドデザイン金賞を四国横断自動車道鳴門パーキングエリアとともに受賞した.土木関連ではこの二つの施設が受賞した.(日経コンストラクション,2002年10月25日号,p19)
 モエレ沼公園のテーマの一つは,サミットであると感じている.公園内の至る所に頂点がある.プレイマウンテンと呼ばれる高さ約30mの山の頂上,テトラマウントと呼ばれるオブジェの四面体の頂点,花崗岩の石垣を積んだ擁壁の角,そして現在建設中のガラスのピラミットなどである.彫刻家イサム・ノグチが基本設計しただけあって,公園に入ると独特の視点が広がりいつ行っても新鮮な感じを受ける.
 モエレ沼は石狩川の支流の一つである篠路川のさらに支流の川によって形成された三日月湖です.この公園では釣り,優れたデザインの遊具での遊び,水深30cmほどのプールでの水遊び,公園一周遊歩道でのジョギング,広場でのラジコン飛行機やラジコングライダーの操縦,冬はプレイマウンテンやモエレ山でのスキー・そり・スノーボード・パラグライダー,整備されたコースでのクロスカントリースキーなどなど,いろいろな遊びが出来る.

(前の記事では“石狩川の三日月湖であるモエレ沼”と書きましたが間違いです.)

 多くの公園にありがちな無駄な音楽の放送もなく,ゆったりと自分の時間を過ごすことが出来る.デザインが優れているだけでなく,落ち着いていて,しかも新鮮な気分にさせてくれる公園である.

(2002年10月26日,2003年7月10日修正)

(追記)
 この記事を書いたあと,北海道総合研究機構地質研究所によるボーリングが行われ,モエレ沼付近には,片岩類や石炭を含む砂層があることが分かりました.これらは,豊平川流域には存在しない地質ですので,石狩川流域からもたらされたと考えざるを得ないようです.
(2014年10月31日)


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