11.9.7 地山分類の具体例
(2015年2月15日作成)
概 要
トンネル地山分類の評価基準はいくつかの要素に分かれており,それぞれの基準で評価が異なってくる.そのために説得性のある地山分類とするためには,各要素ごとに分類を行い総合的に判定して各区間の地山分類を行うことになる.
二つのトンネルの地山分類の例を示す.
事前地質調査の地山分類では,施工上の制約条件(例えば,分類が2段階飛ぶのを避けるなど)を考慮しないで地形,地質条件,湧水状況にもとづいて分類を行っている.
したがって,E区分として設計・施工に当たる必要があると,地山条件から判断した場合は,地山等級Eを設けている.
図11.25 地山分類の例(その1)
道路測点で地山区分をし,区間長を示している.
変質区分は,このトンネルで行った地質調査の野外観察にもとづいた区分である.
地山区分の各項目ごとに地山等級を決めている.当然,項目ごとに地山等級は異なってくる.
一番下の欄の総合判定で,最終的な地山等級を決定し,その根拠を述べている.コアが粘土状で地山強度比が1を下回ると予想される区間を地山等級Eとしている.
図11.26 地山分類の例(その2)
このトンネルでは,切羽からの水抜きボーリングを実施していたが,異常出水(土砂流出)と地表陥没が生じた.
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