正面の山の標高は約4,500mである.天山1号氷河はもっと左側の沢の奥にあるようだ.写真左側の三角錐の山の左側の斜面につづら折れの道路が続いている.この斜面は板状の全面凍結破砕された角礫で覆われている.構成地質は,片麻岩で片麻状構造はこの斜面にほぼ垂直である.現在,氷河が残っているのは北向きの斜面だけである.ここには,気象観測所がある.また,夏の間はこの付近でも羊の放牧を行っており,草の生えている斜面には羊の歩いた跡が筋となっている.
谷に押し出している氷河.末端に黒く見えるの山はティルで最大径5mほどの岩塊の積み重なりである.表層雪崩の跡が見える.比高は約700m程度で平均傾斜は40°前後である.
間近に見たティル.凍結破砕された岩に比べて礫径が大きいこと,やや丸みを帯びている点が異なる.
平均傾斜40から50度の斜面にへばりついた凍結破砕された岩.部分的に露岩しており層厚はそれほどでもなく,2から3m程度であろう.斜面全体がこのような角礫で覆われているのは壮観である.一番はじめの写真の右の山の左斜面である.
斜面全体を覆う凍結破砕された岩.手前の露頭片麻岩で片麻状構造は斜面に垂直であるが,ほぼ斜面に並行に板状に割れて角礫化する.右に見える道路はトルファン方面に抜ける国道で,一部,軍が維持管理を行っている.この岩塊をそのまま空積み擁壁の材料として使っている.
新学期は9月に始まる.クラブの勧誘かと思ったが,机の向こうに座っているのは大学の先生方で,入学手続きを行っている.経済学部,水工学部など多岐にわたっている.ウルムチの人口は約170万人くらいだと言われているが,案内してくれた大学の先生は,300万人だと言っていた.
ちなみに,ウルムチの人たちは,北京のことを「奥」と言う.ウルムチが世界に中心である.
トルファン市街の入り口付近の干しぶどうを生業としているウイグル族の家でのもてなし.まず,様々なお菓子と果物がでて,いろいろと話をしたあと休憩し,次に人参飯が出る.日本の赤飯に相当し,お客をもてなす最高のごちそうである.干しぶどうが乗っていて彩りも美しく,我々の口に合う.
(2001年4月22日)